旅の目的に「ダム」。実はおもしろい、ダム旅の魅力

旅の目的に「ダム」。実はおもしろい、ダム旅の魅力

日帰りでいいから旅がしたいなぁ…

自然が満喫できて人混みが少ない場所ないかなぁ…

コロナ禍で、観光地を旅するのはちょっと… なんて思っているあなたへ。旅の目的に「ダム」なんていかがでしょう。

ダムは、私たちの生活に欠かすことのできない巨大インフラ設備。日本全国におよそ2,700基以上あるとされています。

その役割は、大きく2つ。生活用水や農業用水などに水を活用するための「水の貯蔵」。それと、水が大量に流れて河川が氾濫しないよう管理する「治水」があります。

他にも、ダムの水を使った「水力発電」など。私たちの生活にとって、身近な存在です。

近年、そんなダムに魅了される「ダムマニア」なんて人たちが増殖中。ダムツアーを開催しているダムもあって、家族連れにも人気だったりします。

とはいえ、人で溢れかえるほどでもないので今だからこそ訪れたいスポット。そんなダムの魅力と旅してみたいダムについて、ご紹介いたします。

目次

実はおもしろい、ダム旅の魅力

観光地ではない土地を旅できる

ダム旅をすると、誰もが知っているような観光地ではなくても旅をする目的ができます。

ダムの多くは山の中にあって、そのほとんどが観光地とは縁遠い場所です。情報が少ない分、ダムまでのルートや周辺にどんな施設があるのか。訪れる土地のことなど、自分で調べる必要があります。

ダムに向かう道中。近づくにつれて道はだんだん細くなり、本当にこのルートで合っているのか不安になることも。道のコンディションが悪かったり野生動物に遭遇したりすることさえあります。

旅の醍醐味は、知らないことを発見する喜びと非日常を味わうこと。ダム旅には、その両方があります。実用的な話をすると、駐車場もあればトイレもあるのでドライブにも最適。オススメです。

まずは、お近くのダムを旅してみるところからはじめてみましょう。ダムがどこにあるのかは「DamMaps」で探すこともできます。

大自然と巨大建造物の迫力がスゴい

山道を抜けた先にドーンと現れる巨大な壁。まるで「進撃の巨人」の世界に迷い込んでしまったかのようなインパクト。はじめてダムをみた人は、迫力のスゴさに驚くでしょう。

ダムは法律上、15メートル以上の高さがあるものとされています。巨大建造物と四季折々の美しさを奏でる大自然とのコントラスト。普段の生活では、なかなかお目にかかれません。

そして、ダムにはさまざまな構造上の違いがあってタイプがわかれます。建設する場所の特性に合わせて、適したタイプのダムが造られます。その中から代表的なものを3つ。特徴を簡単に説明します。

重力式コンクリートダム

奥只見ダム(新潟県/福島県)

日本でもっとも多いタイプが「重力式コンクリートダム」。コンクリートを大量に使って建設し、その重さで水を支えます。一般的には直線的で、地面に向かうほど広がるどっしりとした構造。

アーチ式コンクリートダム

黒部ダム(新潟県)

重力式コンクリートダムに比べて、少ないコンクリートで建設するのが「アーチ式コンクリートダム」。ダムを湾曲(アーチ)させることで水の力を分散させます。

ダムの両側にある岩盤にも水の力がかかるため、しっかりとした地形でなければ造れません。観光地にもなっている「黒部ダム」が有名。

ゾーン型ロックフィルダム

奈良俣(ならまた)ダム(群馬県)

コンクリートではなく、岩石や砂利、土砂を使って建設するダムを「ロックフィルダム」。ダムの中心に水を通しにくい土砂で壁を造り、周囲を岩石で覆ったものを「ゾーン型ロックフィルダム」といいます。

重力式コンクリートダムに比べて大きく、断層のある地域や軟弱地盤に適しています。

みられたらラッキー。豪快な放流は圧巻!

ダムといえば豪快な放流シーンを想像する人もいるでしょう。しかし、実はそうそうお目にかかれるものではないのです。みられたらラッキーと思ってもいいくらい。

大雨が降ったあとや点検放流。豪雪地帯にあるダムだと、雪融けで大量の水が流れ込む時期など。タイミングが合えばみられる可能性がグッと高まります。

でも、どうしてもみてみたい! そんな人には観光放流がオススメです。日本では、

の3基で観光放流をやってます。興味がある人は、Webサイトでスケジュールをチェックしてみてください。

ダムカードをコレクションする楽しみがある

ダムカードとは、国土交通省及び独立行政法人水資源機構が管理するダムなどで配布されるカードのこと。表面には、ダムの名称と写真。裏面には、ダムの所在地、型式、貯水量などの情報が記載されています。

無料でもらえるダムカードですが、すべてのダムで配布しているわけではないので注意が必要。どこでもらえるかは「ダムこれ!」で調べることができます。公式・非公式合わせて1,000種類以上あるとか…

原則、1人1枚。管理事務所や道の駅など委託された場所に訪れてもらいます。その際、ダムを訪問した証拠に写真の提示を求められることがあります。カード目的に訪問する場合は、事前に調べておきましょう。

ダムカレーやジビエなど、グルメを満喫できる

ダムカレーとは、ダムをモチーフにしたカレーのこと。カレールー(貯水池)をご飯(ダム)で堰き止めるよう盛り付けられています。

ダムがある周辺の飲食店では、ダムカレーが提供されているかもしれません。一緒に楽しむのもダム旅の醍醐味。まずは「日本ダムカレー協会」をチェックして、食べられるお店を探してみましょう。

他にもダムがある地域では、山の幸を使った料理やジビエ料理を提供しているところが多くあります。その土地のグルメを満喫するのも、ダム旅の魅力。お腹も一緒に満たされましょう!

周辺の温泉施設も一緒に楽しめる

ダムがある周辺の地域には、温泉施設もよくあります。秘境の名湯もあれば地元民に愛される温泉施設とさまざま。ダムとグルメで心とお腹が満たされたら、汗を流して気持ちもリフレッシュしましょう!

旅してみたい! 日本全国のダム7選

1. 月山ダム(山形県)

デザイナーズダムなんていわれたりもする「月山ダム」は、山形県鶴岡市にあります。新しくデザイン的にも美しいフォルムで、ダムマニアを魅了します。

所在地

〒997-0405
山形県鶴岡市上名川東山8-112

電話番号

0235-54-6711(月山ダムインフォメーションホール)

ホームページ

https://yamagatakanko.com/attractions/detail_176.html

アクセス

庄内あさひICより車で10分。

2. 黒部ダム(富山県)

国内最大級のスケールを誇る「黒部ダム」。夏から秋にかけて行われる観光放流は、毎秒10トンと大迫力。立山黒部アルペンルートの途中にあって、観光名所にもなっています。

所在地

〒930-1406
富山県中新川郡立山町芦峅寺

電話番号

0261-22-8084(くろよん総合予約センター)

ホームページ

https://www.kurobe-dam.com/

アクセス

詳しくは、オフィシャルサイトの交通アクセスページを参照ください。

3. 四万川ダム(群馬県)

群馬県吾妻郡にある「四万川(しまがわ)ダム」。こちらはダムそのものよりも、周囲を流れる四万川と奥四万湖の水の色に心奪われます。四万ブルーと呼ばれるその色は、地元の人が世界に誇る青。

所在地

〒377-0601
群馬県吾妻郡中之条町四万4400-28

電話番号

0279-70-4021(四万川ダム管理事務所)

ホームページ

https://www.pref.gunma.jp/07/m04310043.html

アクセス

詳しくは、関連サイトを参照ください。

4. 大間ダム(静岡県)

静岡県榛原郡にある「大間ダム」。こちらも、四万川ダムと同じくダム湖が有名。ターコイズブルーの美しい水の色と、その上にかかる「夢の吊橋」。橋の真ん中で女性が恋愛成就を祈願すると叶うといわれています。

所在地

〒428-0411
静岡県榛原郡川根本町千頭(寸又峡)地内

電話番号

ホームページ

アクセス

大井川鉄道「千頭駅」よりバスで約40分「寸又峡温泉」で下車。バス停より徒歩で約30分。

5. 小里川ダム(岐阜県)

地域に開かれたダムとして訪れたい「小里川(おりがわ)ダム」は、岐阜県恵那市にあります。大きな水車がある休憩施設が隣接されており、周辺の散策もできます。そして、内部に入ることができる珍しいダムです。

所在地

〒509-7693
岐阜県恵那市山岡町田代1565-21

電話番号

0573-59-0056(小里川ダム管理支所)

ホームページ

https://www.cbr.mlit.go.jp/shonai/origawa/

アクセス

6. 豊稔池ダム(香川県)

まるで中世ヨーロッパの古城を思わせるたたずまいの「豊稔池(ほうねんいけ)ダム」は、香川県観音寺市にあります。現存する日本最古の石積式マルチプル(多連式)アーチダムとして有名。

所在地

〒769-1623
香川県観音寺市大野原町田野々

電話番号

0875-23-3943(観音寺市文化財保護協会事務局)

ホームページ

https://www.city.kanonji.kagawa.jp/soshiki/21/334.html

アクセス

詳しくは、関連サイトを参照ください。

7. 白水ダム(大分県)

日本一美しいダムとして名高い「白水(はくすい)ダム」は、大分県竹田市にあります。美しさのゆえんは水の流れにあり。一般的なダムのように豪快なイメージはなく、妖艶な女性を思わせるしなやかさがあります。

所在地

〒878-0571
大分県竹田市次倉9792

電話番号

0974-63-4807(竹田市商工観光課)

ホームページ

https://www.taketan.jp/spots/detail/78

アクセス

豊後竹田駅より車で25分(約11km)。

まとめ

これまでの人生にダムがなかった人へ。ダムにはいろいろな楽しみ方があることが伝われば嬉しいです。特にコロナ禍で、遠くの観光地に旅行がしにくい今だからこそ旅してほしいです。

もっとダムのことを知りたい! そんな人には『ダムの歩き方』をオススメいたします。これを読んで、ゴールデンウィークやお盆休み。年末年始の旅の候補にダムを加えてみましょう。

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この記事を書いた人

ラン歴10年弱のアラフィフランナー。ダイエットきっかけで走りはじめました。2019年元日、1日も休まず走り続けるチャレンジをスタート。2023年2月22日、1,514日で終了。肉ばなれで走れなくなりました。最近はトレランがメイン。マイラー目指しています。

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