ワラーチで走ってたら
裏側の紐が切れた…
紐が切れるたびに交換するのは
めんど臭いなぁ…
ワラーチは、ビブラムシート(ゴム板)にヒモを通しただけの簡素なランニングシューズ? です。既製品もありますが、簡単に作ることができて一部に熱狂的なファンもいます。そう、ここに。
そんなワラーチに欠かすことのできないヒモには、いくつか種類があることをご存知でしょうか。有名なところでは「真田紐」や「PPテープ」。そして、数年前から主流になっている「パラコード」というものがあります。
パラコードは、アクセサリーに使われたりアウトドアで重宝したりと何かと便利なヒモ。強度もバッチリでさまざまなシーンで活用されています。
一般的な4mm径のパラコードの中には、7本の芯が入っていてそれぞれが独立しています。さらに、芯は3本のより糸でできているのでバラせば布を縫う糸にもなります。
この説明でパラコードの便利さや強さがなんとなく伝わったのではないでしょうか。そんなパラコードをワラーチにも使ってみたい。どなたかのアイデアが、今のムーブメントに繋がっているのは間違いないです。
ただし、引っ張る力には強いのですが擦れに弱いのは仕方がないところ。ワラーチの場合、地面と接地する部分のパラコードがむき出しのままだと、100km走ることなく擦り切れてしまう場合もあります。
ランニングの真っ最中に突然ブチッと切れると、ワラーチが脱げて転んでケガをする原因にもなりかねません。リスクを回避するためにも対策はしておきたいですよね。
そこで、パラコードの補修方法について2つのやり方を解説いたします。もちろん、マンサンダルも同様です。マンサンランナーさんもぜひ、参考になさってくださいね。
ワラーチ(マンサンダル)のヒモが擦り切れないようにする2つの方法
ワラーチのヒモを補修する2つの方法を紹介いたします。
ただ、これさえやっとけばヒモが擦り切れる心配はなくなるよ的な話しではないので、定期的なメンテナンスは必要です。逆に、ちゃんとメンテナンスすればヒモを交換することなく長く愛用することができます。
ダクトテープ(ゴリラテープ)で補強する
ダクトテープは、粘着テープの1種で強度と防水性に優れたテープです。アヒルのように水をはじく、帆布を芯材に使っていることから「duck tape(ダックテープ)」と呼ばれたのが名前の由来。
ダクトテープはメーカー各社から販売されていますが、ワラーチの補強にオススメしたいのが「ゴリラテープ」。テレビCMでお馴染みの人もいるかもしれませんね。
筆者はこれまで、他社製のダクトテープも使ってきました。中でもゴリラテープをオススメしたいのは、
- 肉厚で強度もしっかりある
- 手で切っても途中で破れることなく取り扱いやすい
といった理由からです。
実際、どうやって使うのかは写真付きで解説していきますね。
ゴリラテープで補強する場所は、左右あわせて6箇所(メインビジュアルの赤丸部分)。パラコードの上から貼っていきます。
1箇所に使うテープの長さはこのくらい。ちょっと力がいりますが手でカットできます。
先ほどカットしたゴリラテープを縦に半分の位置でカットして、写真のように重ね貼りします。これを計6箇所、パラコードの上に貼っていきます。
赤丸の箇所すべてに貼り終えたらOKです。
シューグーで補強する
「シューグー」は、40年以上愛用され続けている靴の補修剤。チューブに入った補修剤をグニュっと押し出して、補修したい箇所に付属のヘラで盛り付けます。およそ12〜24時間で硬化し、乾くと合成ゴムになります。
擦り減った靴のかかと補修やソール剥がれ修理はもちろんですが、接着力の強さからさまざまな素材(木・金属・皮革・コンクリートなど)にも使えます。
実際、どうやって使うのかは写真付きで解説していきますね。
パッケージの中身は、
- シューグー本体
- やすり
- 木のヘラ
となってます。
やすりは、シューグーを塗布する表面を荒らすのに使用します。そのほうがシューグーの接着力がアップするため。ヘラは、塗布したシューグーを伸ばしたり表面を整えたりするのに使用します。
作業する前に、木のヘラを水に浸しておくと盛り付けしやすいですよ。乾いたままだと、木のヘラにシューグーがくっ付いて作業しにくいです。
シューグーで補強する場所は、左右あわせて6箇所(メインビジュアルの赤丸部分)。パラコードの周辺をやすりがけしたらシューグーを塗布します。
パラコードを覆い隠すくらいの量を塗布して、ヘラでドーム状に整えていきます。
数時間後、表面が乾いた状態。しっかり盛り付けたつもりでも乾くとパラコードをうっすら覆っているだけでした。これでは補強の意味がないので、さらにシューグーを盛り付けます。
さらにシューグーを盛り付けたところ。6箇所すべてこのくらいこんもりさせました。
翌日、完全に固まった状態。こんもりし過ぎている状態になりました。
補強してロードを走った(10km)感想
補強したワラーチで実際に走ってみました。走った場所は、アスファルトで整備された堤防。距離は10km。速さは、1kmを4分50秒前後で走るペースです。
ゴリラテープの場合
両足のつま先部分が、同じように擦れました。重ね貼りしたゴリラテープの1枚目が少し削れて繊維が見えています。
左足で履いたワラーチを確認したところ。足の外側部分が削れています。右足も同じような感じで外側のみ削れていました。
シューグーの場合
写真はつま先部分。ツヤがなくなりこんもりしていた状態からかなり削られた感じがします。
左足で履いたワラーチを確認したところ。足の外側部分が削れてツヤがなくなりましたが、内側部分にはまだツヤが残っています。
左右並べてみても、内側がすり減っていないのが一目瞭然。筆者がどのように走っているのか、クセが見えてくるようです。
ヒモが切れたときの応急処置
補強とは別の話ですが、ヒモが切れたときの応急処置についても紹介いたします。パラコードの場合、ヒモが切れても切断面同士をくっつけて1本のヒモにすることができます。
応急処置だったら、切れたヒモ同士を結べばいいのでは。そう思うかもしれませんが、ヒモの長さが短くなるのでワラーチ全体のヒモを調整しないといけなくなります。これは、めんどくさい(汗)
くっつけるやり方は、写真と一緒に解説しますね。
切れたヒモの断面それぞれをライターで軽く炙り表面を溶かします。
冷えて固まる前に切れたヒモの断面同士をくっつけて、数秒間キープします。完全に冷えて固まったらOK。
強度は、切れる前の状態と比べれば劣りますが応急処置には十分すぎるほど。ライターを持って走る人は少ないでしょうが、ワラーチで長距離を走るときは念のために持っておくといいかもですよ。
まとめ
パラコードは強度があるヒモですが、むき出しのままではすぐに擦り切れてしまいます。ロードを中心にワラーチランする人でしたら、補強しておいて損はないですよ。
ゴリラテープとシューグーを使った補強方法ですが、いずれも1回やったらOKというものではありません。擦り減り具合を確認して、定期的にメンテナンスしてあげることがワラーチを長く愛用できるコツです。
個人的には、ゴリラテープをオススメします。簡単に貼り換えられるし追加で貼ることも可能。なにより、ヒモを調整したいときにはテープを剥がせばそれも可能なので汎用性は高いのかなと。
好みはありますしそれぞれのスタイルで意見は分かれるので、自分に合った補強方法を見つけてくださいね。